「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」
2006年 06月 02日
恩田陸はヒト休みで、今回は島田荘司の本を読んでみた。
「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」です。
時代背景は「占星術殺人事件」のちょっと後くらい。
ロマノフ王朝の財宝「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」を巡る物語で、
大人たちは、我先に手に入れようと醜い争いを繰り返している。
そんな大人を親に持つ小学生の美紀は、
自分には関係ないって感じで、元気に頑張っている。
普段は人をおちょくっているばかりの御手洗潔でさえも、
そんな美紀の健気さには優しくなってしまう。
あっと言わせる派手な展開はないが、
ほのぼのとした感じで読み手を和ませてくれる。
でも、しっかりとした謎解きもちゃんと用意されているんで、
ミステリー好きも多分満足するんじゃないかな。
そっとポケットに忍ばせておくのには、調度いいくらいの話だったな…。
by yasumac
| 2006-06-02 11:53
| 本